気の向くままに

形而上学・倫理学・法哲学・社会学・自然学・美学・その他諸々について書いてみたい幼稚園児のブログです。まあ、しかし焦らずにゆっくりと、気の向くままにいきましょう。

表象の動きに対して制約を加えるもの

木下清一郎『心の起源』(25) 今回は、第5章 心の世界を覗きみる 第5節「自己展開をなし得る」である。 自己展開の特異性 新しい世界の出現はすでに3つの前提[①特異点、②基本要素、③基本原理]によって保証されているにもかかわらず、それが実際に動き…

Twitter 始めました

Twitter で何かを主張できるとは思っていません。 だけど、何か可能性があるような気もします。 どれだけ続くかわかりませんが、しばらく試してみます。 Twitter URL → https://twitter.com/TmShoyo3 #はじめてのツイートTwitterはじめました。どれだけ続く…

ジュディ・エスター(Judy Esther)

YYJT(12) これまで「YYJT」(DAI語)を、優雅、安らか、上品、知的の意味で使ってきましたが、「J」を「情感あふれる(抒情的)」の意味に変更します。まあ、私の「お気に入り」の曲の別名です。 今回とりあげるのは、Judy Estherです。 1.Nostalgia …

サバイバル・ロッタリー(臓器くじ) ハッピー・リタイアメント法(老人駆除法)

立岩真也『私的所有論』(8) 今回は、第2章 私的所有の無根拠と根拠 第4節 正当化の不可能性 第1項 サバイバル・ロッタリーである。 哲学者(倫理学者)のジョン・ハリス(John Harris、1945-)は、次のような思考実験(臓器くじ=サバイバル・ロッタリ…

「虚偽の文書」をどう解釈すべきか?

平野・亀本・服部『法哲学』(47) 今回は、第5章 法的思考 第2節 制定法の適用と解釈 第3項 解釈技法の使い方 である。解釈技法が、法解釈の実際の場面でどのように使用されるべきかについて述べられている。 以下の議論は、抽象的でたぶん面白くないだ…

自分の居場所がない 社会保障を考える

久米郁男他『政治学』(8) 第4章 福祉国家 の構成は、第1節 福祉国家の政策レパートリー(公的扶助、社会保障、社会扶助)、第2節 福祉国家をもたらしたもの 第3節 福祉国家がもたらしたもの である。今回は、第2節、第3節をとりあげようと思っていたのだ…

花嫁の母のドレスの色は…

柏木博『デザインの教科書』(6) 今回は、第6章 デザインを決める具体的な要素 第1節 色彩 をとりあげる*1とはいえ、ここに引用したいと思うような文章は無い。文化的現象としての色彩、色彩の表記法(マンセルの方法等)、浅葱色(あさぎいろ)とか利休ね…

色感覚 マリンハチェットフィッシュは、どんな色を見ているのだろうか?

長谷川寿一他『はじめて出会う心理学(改訂版)』(11) 今回は、第10章 感覚 のうち、「色感覚」をとりあげよう。「色」に関する話題は幅広く(Wikipedia参照)、色感覚以外の色の話のほうが面白いのだが、本書から離れすぎるので、別途としたい。 人間に…

正規労働と非正規労働 どのような「格差」があるのだろうか?

格差社会(5) 次のグラフは、平均年収を、(事業規模別)正規労働者・非正規労働者別にみたものである。(正規労働、非正規労働の意味は後述) このグラフを見れば、一目瞭然だが、 ・非正規労働者の年収は、事業規模とはほとんど関係ない。 ・正規労働者…

基本原理としての抽象

木下清一郎『心の起源』(24) 木下は、世界が開かれるための4条件(世界の始まりを考えるための4つの要請)として、①特異点、②基本要素、③基本原理、④自己展開を考えていた。今回は、第5章 心の世界を覗きみる 第4節「基本原理としての抽象」である。…

クリス・スフィーリス(Chris Spheeris)

YYJT(11) 私のお気に入りの曲を紹介します。 これらの曲を聴くことは、読書とはまた別の「体験」です。 脳神経構造が「音」に共振する。 1.Aria www.youtube.com 白馬について 太古より、白馬は翼を持ち世界を渡ることが出来たり(ギリシャ神話のペガサス)…

コモンズの悲劇(2) ウンコな議論?

立岩真也『私的所有論』(7) 共有地(コモンズ)の悲劇とは、「多数者が利用できる共有資源が乱獲されることによって資源の枯渇を招いてしまうという経済学における法則」*1(Wikipedia)であった。例えば、牧草地とか漁場が、共有地(コモンズ)である。…

概念法学と感情法学

平野・亀本・服部『法哲学』(46) 法解釈の話を、六法全書に書かれている法の解釈に限定すべきではない。会社をはじめとする様々な組織における各種のルールをどう考えるかという話でもある。 今回は、第5章 法的思考 第2節 制定法の適用と解釈 第2項 …

将来に対する不安 社会保障制度は機能しているのか?

久米郁男他『政治学』(7) まず最初に、次のグラフを見てみよう。これは、全国の15~64歳の働く人の意識調査*1の一部で、「将来に対する不安」を聞いたものである。(n=1036) 将来に対する不安を「非常に感じる」が38%、「やや感じる」が39%で、…

ハワードの田園都市(Garden Cities) 人々はどこへ行くのだろうか?

柏木博『デザインの教科書』(5) 今回は、第4章 シリアスな生活環境のためのデザイン の第1節 貧困解決とデザイン である。 エレガントな生活のためのデザイン情報があふれている一方で、しかし、そうしたデザインとはまったく縁のない貧困を余儀なくされ…

あなたは本当に性的被害者なのか? ショッピングモールの迷子 

長谷川寿一他『はじめて出会う心理学(改訂版)』(10) 本書では、第8章 ストレスとメンタルヘルス の「心理病理はなぜ起こるか-精神分析学の説明」の項で、また第9章 カウンセリングと心理療法 の「フロイトと精神分析療法」の項で、フロイトの精神分析…

賃金構造基本統計調査 - 大企業の課長の年収はどれくらいか?

格差社会(4) 「格差」の話は、もう少しお預けにして、給与の統計を見ておこう。前回は、国税庁の「(平成28年)民間給与実態統計調査」(H29/9)であったが、今回は、厚労省の「(平成29 年)賃金構造基本統計調査」(H30/2)である。 これはどういう統計…

基本要素としての表象

木下清一郎『心の起源』(24) 本書は漫然と読んでいても面白くない。「人工物(機械、AI)は、心を持てるのか?」、「心の世界は、本当に存在するのか?」というような問いを持っていると面白いのではなかろうか。期待外れになるかもしれないが…。 今回…

おならをして、犬を叱る

あ https://www.pinterest.jp/pin/80642649548888093/?lp=true

展覧会の絵

「展覧会の絵」(Pictures at an Exhibition)は、ロシアの作曲家ムソグルスキー(Mussorgsky、1839-1881)によって作曲されたピアノ組曲である。親友ハルトマン(Hartmann、1834-1873)の遺作展で見た10枚の絵の印象を曲にしたものだという。 1.Alice Sar…

コモンズの悲劇

立岩真也『私的所有論』(6) 第2章 私的所有の無根拠と根拠 第3節 効果による正当化と正当化の不可能性 第3項に、共有地(コモンズ)の悲劇がとりあげられている。「コモンズの悲劇」といっても、ドラマティックな話ではない。しかし、「社会の有りよう」…

杓子定規な考え方を打破する

平野・亀本・服部『法哲学』(45) 今回は、第5章 法的思考 第2節 制定法の適用と解釈 第2項 解釈の技法 である。 この「解釈の技法」の話は、法解釈にとどまらず、円滑なコミュニケーションのためには、非常に有用な技法である。場合によっては、屁理屈…

貧困とセーフティネット 生活保護とスティグマ

久米郁男他『政治学』(6) 今回は、第4章 福祉国家 第1節 福祉国家の政策レパートリー である。 病気、老後の不安、失業、子育て等にどう対処するのかという話である。「そんなもの、関係ない」などと思っていると痛い目に合う。 本書は、福祉国家が提供…

生活を豊かにするデザイン  国立西洋美術館

柏木博『デザインの教科書』(4) 今回は、第3章 心地よさについて である。 生活を豊かにするデザイン…椅子やテーブルや食器などのデザインが暮らしを経済的に豊かにするとは誰も思わない。したがって、この「豊かさ」は、メンタルな豊かさということにな…

心の扉はノブが内側にしか付いてはいない。だから、真正面からの正攻法では、相手は心の扉を開いてはくれません。

長谷川寿一他『はじめて出会う心理学(改訂版)』(9) 今回は、第9章 カウンセリングと心理療法 のうち、「クライエント中心療法」をとりあげよう。最初、本書やwikipediaや脳科学辞典の説明を読んでも、興味を持てないのでパスしようと思ったのだが、まと…

民間給与実態統計調査 - あなたの給与はどのレベル?

格差社会(3)*1 私たちは、社会生活を送るにあたり(世の中で生きていくためには)、それなりの「衣・食・住」を必要とする。必要な衣食住は「お金」を媒介として得られる。その「お金」は、多くの人にとって、会社等で働くことによって得られる。それは「…

統覚(心の世界を開く特異点)

木下清一郎『心の起源』(23) 今回は、第5章 心の世界を覗きみる 第1節 心をその働きからみる と 第2節特異点としての統覚 である。 心の働く「場」を構成している要素は、どうやら生物世界に属しているらしい。…心とは、その「場」をみる限りでは生物…

ダンス、ダンス、ダンス

平成24年度(2012年)より、中学校の授業で、ダンス(創作ダンス、フォークダンス、現代的なリズムのダンス[ヒップホップ・ロック等])が必修科目(「保健体育」の)になったそうだ。ふーん…… いまどきの中高生は、つぎのような曲が好きなんだろうね。 D…

人間の敗北である単なる事実を正義と言いなす

立岩真也『私的所有論』(5) 立岩は、決定の分散と集権について、次のように述べていた。所有の「初期値」をなぜ問題にしないのか? 参照。 決定の分散が決定の集権化よりも好ましいものだとしても、それはある特定の、例えばこの社会における分散された決…

「法の欠缺」(ルールの不存在)に、どう対処すべきか?

平野・亀本・服部『法哲学』(44) 今回は、第5章 法的思考 第2節 制定法の適用と解釈 第1項 法の解釈とは何か である。*1 ここで「法」を、いろいろな組織、団体、グループの決め事、行動の手順(仮に「ルール」と呼んでおく)と考えれば、ルールの解釈…