気の向くままに

形而上学・倫理学・法哲学・社会学・自然学・美学・その他諸々について書いてみたい幼稚園児のブログです。まあ、しかし焦らずにゆっくりと、気の向くままにいきましょう。

入院生活 人の優しさ

先日、腰痛に関する記事を書いて数日後の夜、トイレに行こうと体を動かそうとした瞬間、腰に激痛が走り、全く身動きできないことに気づいた。幸い隣に妻が寝ていたので、救急車を呼んでもらった*1(一人で寝る時は、携帯など外部との連絡手段を確保している…

プラシーボ効果 現代の国民病「腰痛・肩こり」は、治療できません

私は、基本的に自分語りをしない方針なのですが、今回は自分語りから話を始めます。 先日、咳をしたとき、腰を痛めてしまいました(以前、ぎっくり腰になったこともあります)。長年のデスクワーク(姿勢の悪さ)による疲労が閾値を超えたものではないかと思…

ケンカツ(健康で文化的な最低限度の生活)、「ふつうの生活」

格差社会(6) 先週より、生活保護をテーマにしたドラマ『健康で文化的な最低限度の生活』(フジテレビ系)が始まった。 日本国憲法第25条 第1項 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。 第2項 国は、すべての生活部面につい…

心の世界 入れ子 壺中の天

木下清一郎『心の起源』(26) 今回は、第5章 心の世界を覗きみる 第6節「心は一つの世界をなしている」である。 「生物世界」と「心の世界」が、次のように対比されている。 生物世界 心の世界 特異点 核酸の出現 統覚の出現 基本要素 遺伝子 表象 基本…

人生いろいろ(男性歌手特集)

YYJT(13) 1.Not The Same Dreams Anymore/Oscar Benton www.youtube.com 2.Kill the Pain/Accept (painter:Pier Toffoletti) www.youtube.com 3.Googoosha/Maxim Fadeev www.youtube.com 4.Cuarto de la banda/The Sexican www.youtube.com 5…

私的所有の無根拠と根拠

立岩真也『私的所有論』(9) 本章(第2章)で、立岩が言わんとしていたことは何か。 何がある人のもとにあるものとして、決定できるものとして、取得できるものとして、譲渡できるもの、交換できるものとしてあるのか、またないのか。そしてそれはなぜか。…

法的正当化、解釈の検算、整合性、理性性

平野・亀本・服部『法哲学』(48) 今回は、第5章 法的思考 第2節 制定法の適用と解釈 第3項 解釈技法の使い方 の続きである。 法的正当化に対する制約 法的な正当化には、それを他の種類の正当化から区別する制約がある。第1に、法的正当化において援用…

三つの国家観

久米郁男他『政治学』(9) 今回は、第5章 国家と権力 第1節 三つの国家観である。 近代国家の定義 本書は、近代ヨーロッパが生みだした近代主権国家に限定した場合の近代国家を次のように定義する。 第1に、国境というかたちで明確に区切られた固定的な領…

ヒュートーンシステムとは?

柏木博『デザインの教科書』(7) 前回は、第6章 デザインを決める具体的な要素 第1節 色彩に関連して、本書ではとりあげていない「花嫁の母のドレスの色」と色彩学の基礎(光源色と物体色)についてふれた。今回はその続きであるが、入門者向けのすぐれた…

音感覚の心理学(声と種の存続、音の風景、BGM、錯聴)

長谷川寿一他『はじめて出会う心理学(改訂版)』(12) 今回は、第10章 感覚 のうち、「音を聞くしくみ」である。 音は、空気や水、物体などを伝わる振動である。音はさまざまな物理的な性質を持っているが、特に、1秒間に繰り返す振動の回数のことを周波…

内破、スプラッタ・イマジネーション(血しぶきの想像力)

Twitterより。(「スレッド」機能を使ったので、表示が重複しているようです。) ①以下は『名門大学の「教養」』(2011年、主婦と生活社)から、高橋敏夫(肩書省略)の発言の引用です。(P268-269)※ なお、このツイートは、「スレッド」機能を使ってみました。…

教養 多様な個性 ダイバーシティー(多様性)

格差社会(5) 前回までの統計数値の検討は一休みして、「企業社会と個性」について考えてみよう。これを「格差社会」の文脈で語ることが適切であるかどうかはわからないが…。 以下は、『名門大学の「教養」』(2011年、主婦と生活社)の早稲田大学編(2008…

Twitterリストによる情報収集

Twitterで何が可能か。もちろん呟いているだけでも良いのですが、私は関心ある事柄に関する「最新情報」を収集するのに役立つのではないかと考えています。 多種多様な人や組織をフォローしようにもタイムラインを読み切れない。そこでTwitterの「リスト機能…

表象の動きに対して制約を加えるもの

木下清一郎『心の起源』(25) 今回は、第5章 心の世界を覗きみる 第5節「自己展開をなし得る」である。 自己展開の特異性 新しい世界の出現はすでに3つの前提[①特異点、②基本要素、③基本原理]によって保証されているにもかかわらず、それが実際に動き…

Twitter 始めました

Twitter で何かを主張できるとは思っていません。 だけど、何か可能性があるような気もします。 どれだけ続くかわかりませんが、しばらく試してみます。 Twitter URL → https://twitter.com/TmShoyo3 #はじめてのツイートTwitterはじめました。どれだけ続く…

ジュディ・エスター(Judy Esther)

YYJT(12) これまで「YYJT」(DAI語)を、優雅、安らか、上品、知的の意味で使ってきましたが、「J」を「情感あふれる(抒情的)」の意味に変更します。まあ、私の「お気に入り」の曲の別名です。 今回とりあげるのは、Judy Estherです。 1.Nostalgia …

サバイバル・ロッタリー(臓器くじ) ハッピー・リタイアメント法(老人駆除法)

立岩真也『私的所有論』(8) 今回は、第2章 私的所有の無根拠と根拠 第4節 正当化の不可能性 第1項 サバイバル・ロッタリーである。 哲学者(倫理学者)のジョン・ハリス(John Harris、1945-)は、次のような思考実験(臓器くじ=サバイバル・ロッタリ…

「虚偽の文書」をどう解釈すべきか?

平野・亀本・服部『法哲学』(47) 今回は、第5章 法的思考 第2節 制定法の適用と解釈 第3項 解釈技法の使い方 である。解釈技法が、法解釈の実際の場面でどのように使用されるべきかについて述べられている。 以下の議論は、抽象的でたぶん面白くないだ…

自分の居場所がない 社会保障を考える

久米郁男他『政治学』(8) 第4章 福祉国家 の構成は、第1節 福祉国家の政策レパートリー(公的扶助、社会保障、社会扶助)、第2節 福祉国家をもたらしたもの 第3節 福祉国家がもたらしたもの である。今回は、第2節、第3節をとりあげようと思っていたのだ…

花嫁の母のドレスの色は…

柏木博『デザインの教科書』(6) 今回は、第6章 デザインを決める具体的な要素 第1節 色彩 をとりあげる*1とはいえ、ここに引用したいと思うような文章は無い。文化的現象としての色彩、色彩の表記法(マンセルの方法等)、浅葱色(あさぎいろ)とか利休ね…

色感覚 マリンハチェットフィッシュは、どんな色を見ているのだろうか?

長谷川寿一他『はじめて出会う心理学(改訂版)』(11) 今回は、第10章 感覚 のうち、「色感覚」をとりあげよう。「色」に関する話題は幅広く(Wikipedia参照)、色感覚以外の色の話のほうが面白いのだが、本書から離れすぎるので、別途としたい。 人間に…

正規労働と非正規労働 どのような「格差」があるのだろうか?

格差社会(5) 次のグラフは、平均年収を、(事業規模別)正規労働者・非正規労働者別にみたものである。(正規労働、非正規労働の意味は後述) このグラフを見れば、一目瞭然だが、 ・非正規労働者の年収は、事業規模とはほとんど関係ない。 ・正規労働者…

基本原理としての抽象

木下清一郎『心の起源』(24) 木下は、世界が開かれるための4条件(世界の始まりを考えるための4つの要請)として、①特異点、②基本要素、③基本原理、④自己展開を考えていた。今回は、第5章 心の世界を覗きみる 第4節「基本原理としての抽象」である。…

クリス・スフィーリス(Chris Spheeris)

YYJT(11) 私のお気に入りの曲を紹介します。 これらの曲を聴くことは、読書とはまた別の「体験」です。 脳神経構造が「音」に共振する。 1.Aria www.youtube.com 白馬について 太古より、白馬は翼を持ち世界を渡ることが出来たり(ギリシャ神話のペガサス)…

コモンズの悲劇(2) ウンコな議論?

立岩真也『私的所有論』(7) 共有地(コモンズ)の悲劇とは、「多数者が利用できる共有資源が乱獲されることによって資源の枯渇を招いてしまうという経済学における法則」*1(Wikipedia)であった。例えば、牧草地とか漁場が、共有地(コモンズ)である。…

概念法学と感情法学

平野・亀本・服部『法哲学』(46) 法解釈の話を、六法全書に書かれている法の解釈に限定すべきではない。会社をはじめとする様々な組織における各種のルールをどう考えるかという話でもある。 今回は、第5章 法的思考 第2節 制定法の適用と解釈 第2項 …

将来に対する不安 社会保障制度は機能しているのか?

久米郁男他『政治学』(7) まず最初に、次のグラフを見てみよう。これは、全国の15~64歳の働く人の意識調査*1の一部で、「将来に対する不安」を聞いたものである。(n=1036) 将来に対する不安を「非常に感じる」が38%、「やや感じる」が39%で、…

ハワードの田園都市(Garden Cities) 人々はどこへ行くのだろうか?

柏木博『デザインの教科書』(5) 今回は、第4章 シリアスな生活環境のためのデザイン の第1節 貧困解決とデザイン である。 エレガントな生活のためのデザイン情報があふれている一方で、しかし、そうしたデザインとはまったく縁のない貧困を余儀なくされ…

あなたは本当に性的被害者なのか? ショッピングモールの迷子 

長谷川寿一他『はじめて出会う心理学(改訂版)』(10) 本書では、第8章 ストレスとメンタルヘルス の「心理病理はなぜ起こるか-精神分析学の説明」の項で、また第9章 カウンセリングと心理療法 の「フロイトと精神分析療法」の項で、フロイトの精神分析…

賃金構造基本統計調査 - 大企業の課長の年収はどれくらいか?

格差社会(4) 「格差」の話は、もう少しお預けにして、給与の統計を見ておこう。前回は、国税庁の「(平成28年)民間給与実態統計調査」(H29/9)であったが、今回は、厚労省の「(平成29 年)賃金構造基本統計調査」(H30/2)である。 これはどういう統計…