浮動点から世界を見つめる

「井蛙」には以って海を語るべからず、「夏虫」には以て冰を語るべからず、「曲士」には以て道を語るべからず

インターネットとフリー(無料)情報

インターネットの普及に伴い、多くの情報が無料で手に入るようになってきている。市場経済においては、広告と試供品提供による営利目的のものが多い。…ここでは、それとは異質の無料情報について考えてみる。

wikipediaは「寄付」によって成り立つが、この無料かつ自由な情報の意義については、別の機会に譲ろう。

公報…近年行政機関の情報が、電子情報として無料公開され、容易に入手できるようになってきた。かっては経済白書等が有料の書籍として販売されていたが、いまや無料でダウンロードできる。各種審議会の資料や議事録までもダウンロードできる。行政機関が「私たちの行政機関」ならば当然なのだが、インターネット技術がそれを可能にした。民主主義の社会であれば、さらにそれを推進していくべきだろう(量・質のレベルアップ)。

1.著作・論文等…一部論文が公開されてきているようだが、著作権とのからみがある。

2.創作物(音楽、映画、小説等々)…これも著作権とのからみがある。

いま、1.2.をあわせて「作品」と呼ぶならば、それら「作品」をすべての人に無料で公開できないか を考えてみるべきではなかろうか。もちろん著作者の生活は保障されねばならない。

それらの作品を「公共財」とすることに合意できるならば、あながち夢想とは言えないように思うがどうだろうか。(公務員が生活を保障されているのは、公務員が公共の業務に携わることを、私たちが合意しているからではないか)

むろん「くだらない」作品の著作者の生活を保障することには大きな抵抗があり、「くだる」か「くだらないか」の判定という価値判断をどう扱うのかという問題が生ずる。…ここでは問題提起にとどめます。