浮動点から世界を見つめる

「井蛙」には以って海を語るべからず、「夏虫」には以て冰を語るべからず、「曲士」には以て道を語るべからず

レポートをしないレポータ

今朝(2014/12/1)の「めざましテレビ」(フジ)で、Osaka Great Santa Run 2014 のレポートがあった。

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http://www.shibashika.com/blog/data/2012_12/1201.jpg

(サンタランとは、サンタクロースの衣装を着て、楽しく走って、参加費の一部で病気と闘う子供達へクリスマスプレゼントを贈るチャリティーイベントです。)

めざましレポータの岡副麻希(早大文化構想学部在学中)がまともなレポートをしないので、それを逆手にとって、レポートをしないことを面白がる演出をしていたように見受けられた。(なお文化構想学とは、「文化の様相と構造を解明し、表象の分析と文芸の創造に取り組み、人間と社会の本質に迫ることによって、新しい時代にふさわしい文化を構想すること」らしい。…要は何でもありだね。私のブログと同じだ。)

 さて上の写真を見てください。何をレポートしますか?

チャリティをレポートしますか? 赤一色の異様なサンタの数をレポートしますか? 無宗教の日本人を揶揄しますか(正月には初詣にいっているのでしょうね)? このイベントに参加しない(できない)人の目線からレポートしますか?

報道とは、必ずある一つの(あるいは若干の)切り口から報道される。そして批判精神を持てない愚かな大衆はその切り口(価値観)を丸のみしてしまう。だから、最も客観的な報道は、何もコメントしない、何もレポートしないことである。その意味で、何もレポートしない岡副は、視聴者に冷静に見ることを教え、多様な解釈を可能にさせた素晴らしいレポータである。さすが文化構想学部だ。