浮動点から世界を見つめる

「井蛙」には以って海を語るべからず、「夏虫」には以て冰を語るべからず、「曲士」には以て道を語るべからず

2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ワーキングメモリは、メインメモリである。

長谷川寿一他『はじめて出会う心理学(改訂版)』(21) 今回は、第12章 記憶 のうち、ワーキングメモリをとりあげる。 ワーキングメモリに関する研究成果は、自閉症や注意欠陥多動障害(ADHD)*1理解を深め、指導方法を改善に導くのに有用であるとされてい…

遺伝子と肥満・アルツハイマー病・身長・自閉症などとの関係 遺伝子型と表現型

山口裕之『ひとは生命をどのように理解してきたか』(5) 今回は、第1章 生命科学の急発展と「遺伝子」概念の揺らぎ 第2節「遺伝子」概念の揺らぎ の続きである。 山口は、ゲノム科学の劇的な進歩の中で、分子生物学の大前提の一つである「遺伝子」という…

国際語としての「積読=Tsundoku」

私の「読書ノート」は、「積読本」から適当に抜き出して、メモとコメントを書いているものです。 本の購入は極力抑えているにもかかわらず、読書スピードが遅いので、積み上がるいっぽうです。 速読術を推奨する人や、読書冊数を自慢する人は、例えば次のよ…

リスクの偏在と社会保障

阿部彩『弱者の居場所がない社会-貧困・格差と社会的包摂』(7)*1 今回は、第5章 包摂政策を考える 第2節 これまでの社会保障を考える をとりあげる。阿部は、「現状の社会保障制度では、現代の貧困や社会的排除のリスクに対応することは難しい」という…

林英哲(海の豊饒、宴) 天野正道(シネマ・シメリック) 喜多郎(太鼓 MATSURI)

https://www.artscouncil-tokyo.jp/ja/what-we-do/support/program/1683/ 1.海の豊饒/林英哲 2.シネマ・シメリック/天野正道 3. 太鼓 MATSURII/喜多郎 4.宴/林英哲 林英哲は述べている。(https://www.sotokoto.net/jp/interview/?id=59) 太鼓…

私と他者

立岩真也『私的所有論』(15) 今回は、第4章 他者 第1節 他者という存在 第2項 私でないのは私達ではない である。 前項(制御しないという思想)においては、他者や世界は、「私が制御しないもの」、「私ではないもの」として在ると述べられていた。…

現代社会の規範問題

平野・亀本・服部『法哲学』(55) 第6章 法哲学の現代的課題 第3節 現代法の新たな課題 である。本節は、現代社会において特に大きな規範問題を生んでいると思われる「医療技術の進歩」、「環境保護の必要」、「情報社会の進展」をとりあげている(本書…

秩序ある世界(平和な世界)はいかにして形成されるのか?

久米郁男他『政治学』(15) 今回は、第7章 国内社会と国際関係 第1節 国際関係の特質 である。 古城(第7章担当)は、「国際関係の構造は、アナーキーであるとみなされている」と述べている。「構造」とか「アナーキー」という言葉の使い方が適切とは思…

色々

デザイン(3) 世界は無数の色に満たされている。一体どれくらいの数の色があるのだろうか?という素朴な疑問がある。答えは、「定義の数だけある」である。 「連続量と離散量」について聞いたことがあるかと思う。 データには、「人数」のように1人2人と数…

記憶の過程

長谷川寿一他『はじめて出会う心理学(改訂版)』(20) 第11章 知覚 の最後に、「知覚の恒常性」という話題があるが、あまり興味が持てないので、備忘としてメモしておくにとどめる。 ある特定の事物を知覚する場合,そこから感覚器官に送られる刺激作用…

新春コンサート

1.Quiet Music,Quiet Scenery,Quiet Mind,静かな音楽,静かな風景,静かな心 https://www.youtube.com/watch?v=iID5SjrrOFg 2.Brian Crain | relax piano music | Красивая инструментальная музыка https://www.youtube.com/watch?v=t-nPYuN2Ark