浮動点から世界を見つめる

「井蛙」には以って海を語るべからず、「夏虫」には以て冰を語るべからず、「曲士」には以て道を語るべからず

2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「ステレオタイプ」と「今川焼」

山岸俊男監修『社会心理学』(24) 今回は、第4章 対人認知と行動のうち、「社会的カテゴリーとステレオタイプ」、「偏った対人認知」(p.106~)をとりあげる。テーマは「ステレオタイプ」である。 ステレオタイプとは、「多くの人に浸透している固定観念…

競争と自尊心

アルフィ・コーン『競争社会をこえて』(32) 今回は、第5章 競争が人格をかたちづくるのだろうかー心理学的な考察 第2節 勝利、敗北、自尊心 の続き(P.186~)である。 競争における焦点は、他の人々に対する自分の優位性を証明することにあり、このこ…

大人への問題:1+3=□ の空欄を埋めよ。(認知症テストではありません)

先日、たまたま次の記事を読んだ。 sukusuku.tokyo-np.co.jp この記事及びコメントを読んで、考えさせられた。 それは、ほとんどすべての人が、「3+1=5」は間違いで、「3+1=4」が正しいということを当然のこととして議論していることに、視野狭窄を感じ…

集権と分権、共管領域と機能的集権

久米郁男他『政治学』(39) 今回は、第13章 中央地方関係 をとりあげる順番であるが、その記述を引用してコメントしたいとは思えなかった。 福祉国家における中央地方関係-新中央集権 地域の自己決定権 機能的集権化 機関委任事務制度 共管領域 本章タ…

(ヴァイオリニスト)廣津留すみれの演奏を聴く

下の動画を見ていて、何か見たことのある顔だと思っていたら、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」の金曜コメンテーター廣津留(ひろつる)すみれであった。(どういう人物かは、Wikipediaやオフィシャルサイトを参照) https://sumirehirotsuru.com/ 1…

条件文-逆・裏・対偶

野矢茂樹『新版 論理トレーニング』(9) 訂正(2023/5/13) 全称文の対偶に引用ミスがありました。 (誤)鳥でないものは(すべて)ペンギンである。 (正)鳥でないものは(すべて)ペンギンではない。 ********** 前回の最後に、 「と」を考えることによ…

ドーナツの穴 - 言語学からのアプローチ

芝垣亮介・奥田太郎編『失われたドーナツの穴を求めて』(1) 先日、BOOKOFFでぶらぶらしていたら、面白い本が見つかった。『失われたドーナツの穴を求めて』という本である。 タイトルに惹かれて手に取ってみると、右上に穴があいている。実際には、 こん…

収益税、流通税、金融取引税

神野直彦『財政学』(37) 今回は、第15章 要素市場税の仕組みと実態(p.213~)をとりあげる。 神野は、生産物市場税(前章)と要素市場税(本章)に大きく区分している。次の説明は、唐渡広志による*1。 生産物市場:財・サービスを売買する市場。…企業…

「グレゴリオ暦」と「気候」

卓上カレンダーを2023年分に置き換えていて、ふと気づいた。 今年の元日は、「日曜日」から始まっている。前回はいつだったか、次回はいつだろうか? 【問題】次回に、元日が「日曜日」となる「年」はいつか? 最初にこの問題を考え、その後、「二十四節気と…