浮動点から世界を見つめる (旧:気の向くままに)

井蛙には以って海を語るべからず、夏虫には以て冰を語るべからず、曲士には以て道を語るべからず

パブロフの亀

長谷川寿一他『はじめて出会う心理学(改訂版)』(24) 

今回は、第13章 学習 である。本書の記述*1は相変わらずつまらないので、例のごとくWikipedia等を参照したが、とりたてて興味を引くものがない。そこで本章のテーマ「学習」についてはパスするが、少しだけメモしておこう。

 

パブロフの亀

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https://www.kyoto-aru.com/2019/03/19/%E3%83%91%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%95%E3%81%AE%E4%BA%80/

 

 一般に,特定の経験や練習によって行動のかなり持続的な変容が生ずるとき,その過程または結果を学習と呼ぶ。この意味での学習は多くの動物にみられるものだが,人間の場合,言語を中心としたシンボルとイメージがこの過程を媒介する点に特徴がある。これにより学習の結果は記憶の中に蓄積され,刺激に対する反応やある場面での行動についてゆたかな選択を可能にする。学習のメカニズムについては二つの立場がある。一つは学習を刺激と反応との正しい結合に向けた試行錯誤の過程ととらえる行動主義の見方〈連合説〉である。試行錯誤の結果たどりついた正しい反応は満足を与え,反復される。もう一つは,ゲシュタルト心理学などの考え方で,学習は場面の構造の認知によるが,これは試行錯誤の結果ではなく,場面の意味の理解によって,場面の中での解決が一挙にひらけること,新しい認知パターンを獲得することである〈認知説〉とする。両者を総合する立場も提起されている。(百科事典マイペディア)

 学習を「行動」に関連づけて定義することからして?(はてな)である。行動にあらわれない、思考(考え方)の変容をどう考えるのか。

ゲシュタルト心理学は面白いかもしれない。

ゲシュタルト心理学とは、心理学の一学派。人間の精神を、部分や要素の集合ではなく、全体性や構造に重点を置いて捉える。この全体性を持ったまとまりのある構造をドイツ語でゲシュタルト(Gestalt :形態)と呼ぶ。

ゲシュタルト心理学は、ヴントを中心とした要素主義・構成主義の心理学に対する反論として、20世紀初頭にドイツにて提起された経緯を持つ。精神分析学や行動主義心理学に比べると、元々の心理学に近いと言える。

その後、同学派の考え方は知覚心理学社会心理学認知心理学などに受け継がれた。自然科学的・実験主義的アプローチや、全体性の考察に力学の概念を取り入れた事など、現代の心理学に与えた影響は大きい。(Wikipediaゲシュタルト心理学

 「知覚心理学社会心理学認知心理学」とくれば、興味が湧いてくるが、相も変わらぬ「パブロフの犬」や「スキナー箱」では、どうしようもない。

 

オペラント条件づけとは、報酬や嫌悪刺激(罰)に適応して、自発的にある行動を行うように、学習することである。行動主義心理学の基本的な理論である。

ヒトを含む動物が自発する広範な行動が条件づけの対象となり、日常生活の中のいたるところで偶発的に生じている。また経験則として、子どものしつけ飼育動物の訓練などに古くから用いられてきた。スキナーとその後継者によって行動療法プログラム学習などの応用領域が開拓され、現在では、動作や運転などの技能訓練嗜癖や不適応行動の改善障害児の療育プログラム身体的・社会的リハビリテーションe-ラーニングなど、幅広い領域で自覚的で洗練された応用がなされている。(Wikipedia、オペラント条件づけ)

 これらは、行動主義心理学の理論に基づいた応用なのだろうか。それぞれの領域で目的志向的に問題解決を図ろうとしているのであって、考慮すべきさまざまな要素の一つに「賞罰」なるものがあるというだけのことではなかろうか。

 しかしながら、コンラート・ローレンツに発見された刷り込みはいかなる条件づけもなく、きわめて強固に学習が行われるエドワード・L・デシ(英語: Edward L. Deci)による内発的動機づけの研究は、外部からの報酬や罰を随伴させなくても行動が動機づけられることを明らかにしてきたし、外から与えられる動機づけは、創造性や責任感といった点で、内発的動機づけに劣ることを実証し自己決定理論が提唱されてきた。アルバート・バンデューラは、他者を観察し模倣して学習するモデリングについての社会的学習理論を提唱した。(Wikipedia、オペラント条件づけ)

「外部からの報酬や罰を随伴させなくても行動が動機づけられる」という内発的動機づけの研究は面白そうだ。私は、「賞罰」(例えば「お金」という報酬)が無ければ行動しないような人間は、「パブロフの犬」と同等であろうと考えている。

*1:

本章の見出しと強調語(青色のゴシック文字)は下記のようなものである。心理学の試験に合格することが目的なら、その解説に疑問をもって問いただしたりしないで、ひたすら丸暗記するだろうが、こういうことが「学ぶこと」(学習)とは思われない。ここで述べられていることの「問題意識」は何なのか? いったい何を知りたいのか? 「ふうん、面白いね、それで?」

1.学習とは何か、2.馴化-学習の原点(脱馴化)、3.刷込み(インプリンティング、刻印づけ)、3.適合学習(条件づけ)、4.古典的条件づけ(無条件刺激、無条件反応、条件刺激、条件反応、パブロフの実験)、5.オペラント条件づけ(道具的条件づけ、試行錯誤的な学習、ソーンダイクの問題箱、スキナー箱、強化刺激、消去、行動療法)、6.般化と弁別、概念の学習(分化条件づけ)、7.観察学習、8.社会的学習、9.知識の蓄積と文化。