浮動点から世界を見つめる

「井蛙」には以って海を語るべからず、「夏虫」には以て冰を語るべからず、「曲士」には以て道を語るべからず

COVID-19:「Go To」で「感染者」が増えることは、論理的にあり得ない。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関するメモ(45)-Q&A(4)

Q&A[素人の自問自答]の4回目です。今回は、「重症者増大と医療崩壊」について予定していたが、あまりにも「Go To」の議論が多いので、それについて簡単に見ておきたいと思います。但し、「経済をまわす」という話ではありません。

 

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「不安だけど楽しみたい」 GoTo活用、「尚早」指摘も―連休初日の観光地や東京(2020/7/24、時事ドットコム)(https://www.jiji.com/jc/article?k=2020072300593&g=soc

 

Q8-1:このところの感染者急増を受けて、「Go To」はやめるべきなのでしょうか?

A8-1:まず「Go To」を、「A地点からB地点への人の移動」と定義しましょう。

「ウイルスを保有していない人」が感染とは関係ないのは明らかなのですが、意外なことに、これを「自明」とは考えない人がいます。

「ウイルスを保有している人」の移動が問題となるのですが、話を分かりやすくするために、「一人で、マスクをして、誰とも話をせず、観光地ではないある場所に移動した」としましょう。この人の移動により、感染が発生するでしょうか。

ではどこで感染するのでしょうか。「密集・密接・密室(三蜜)の場所に行く」、「居酒屋やカラオケ店などで大騒ぎする」、「マスクをしないで咳をする」等々、これまでさんざん言われてきたことを守らないから感染が発生するのです。これのどこが「移動」と関係あるでしょうか。

自宅(A地点)から職場(B地点)に移動することと、東京以外の地域(A地点)←→東京(B地点)の移動と何が違うのでしょうか。(東京は「感染拡大地域」の例としました)。

以上の「理屈」は、「Go To」政策の評価(良い、悪い)とは何の関係もありません。

「Go To」により、感染者がどれだけ増えたかの「相関関係」や「因果関係」を求めることなど、全くのナンセンスです。

 

Q8-2:では「Go To」は続けるべきなのでしょうか?

A8-2:「Go To」(人の移動)と感染拡大は「関係ない」と言っているだけです。「Go To」政策の評価は別問題です。それは「経済問題」なので、後で考えてみたいと思っています。

感染者増大には、「季節要因」や「海外からの持ち込み」や「ウイルス変異」や様々な要因が考えられますが、いずれも「可能性」(憶測)の話です。

 

Q8-3:東京都医師会の尾崎治夫会長は、「Go Toトラベル」を一時中断すべきだと主張しているようですが、どう考えますか?

A8-3:私は尾崎会長の発言の詳細を把握していませんので、時事ドットコムの記事*1が正しく伝えているとして、コメントしてみます。

尾崎氏は「10月1日から東京のGoToキャンペーンが始まり、この2週間後くらいから、感染者が全国的に増えているような気がする」と指摘。「はっきりした根拠は言えないが、人の移動が活発になったことが影響しているだろう」と持論を述べた。

要するに、「人の移動が活発になったので、感染者が増えている」という、根拠のない「持論」を述べているだけですね。「持論」というより「暴論」でしょう。