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COVID-19:年代別死者数(2)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関するメモ(95)

※ 当ブログのCOVID-19関連記事リンク集 → https://shoyo3.hatenablog.com/entry/2021/05/06/210000

以下は、(厚労省新型コロナウイルス感染症の国内発生動向(速報値)*1より、「年代別累計死者数」の9月22日版と9月28日版を並べたものです。

 

年代別累計死者数

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9/22の週までは、毎週水曜日の18:00現在の数字が公表されていましたが、9/28の週からは、毎週火曜日の24:00現在の数字が公表されるようです。

変更点としては、「不明、調査中、非公表」の数字がグラフから読み取れましたが、9/28の週からはグラフから削除されました。逆算すると、856人の「不明、調査中、非公表」の死亡があります。

上表のとおり、約1週間で2947人増加となっています。1週間でこれほどの死者数の増加は公表されていませんので、厚労省都道府県が数字を見直して公表したのでしょう。

厚労省)「新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について」による死亡者数(国内事例)は、9/29 0:00現在17544人、9/23 0:00現在17312人ですので、232人の増加です。

合計数字はかなり近い数字になっていますが、なぜ一致させないのでしょうか。(差異は「調査中」にすべきでしょう)

死亡者という重要データに対して、厚労省都道府県の数字をそのままチェックせず集計しているようですが、都道府県が把握している元データのいい加減さ、それを放置している厚労省のいい加減さを痛感します。9/28の数字では、「不明、調査中、非公表」が5%もあります。

私は、当週死者数―前週死者数=新規死者数として、年代別新規死者数の推移を見ていたが、このように一括修正があり、しかも遡及訂正が無ければ、「年代別新規死者数の推移」は全く無意味でしょう。

厚労省は累計の数字しか公表せず、都道府県の数字を単純集計しているだけなので、何も誤ってはいません。

だけれども、いわゆる第1波~第5波別の年代別死者数を把握しようと思っても、それは不可能です。波の定義や始点・終点となる日付が明確にされていません。かつ上記のようにデータ修正があっても遡及されません。これでは時系列データとして使いものになりません。データ分析をもとに政策立案・評価しようとする気がないのではないかと疑われます。

 

私はこれまで、上記「年代別死者数」の構成比をみて、直観的に、若年世代には「ただの風邪」、高齢世代には「危険な風邪」と考えてきました。もう少し正確に言えば、免疫力のある人には「ただの風邪」、免疫力が低下した人には「危険な風邪」と考えてきました。(この考えは、今でも変更する必要はなさそうです)

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COVID-19:「症状なき感染者」は、「未病」である。(2020/6/27)