浮動点から世界を見つめる

「井蛙」には以って海を語るべからず、「夏虫」には以て冰を語るべからず、「曲士」には以て道を語るべからず

大人虎変 ― 「大人になってもギャルマインド」(ゆうちゃみ)

言葉(3)

昨日(1月10日)は、成人の日、成人とは「大人(おとな)」になることである(らしい)。「大人」って、どんな人を言うんだろうね。「成人」と書くが、「人」になることではない(ようだ)。「人」になるって、どういう意味なんだろうね。私が思うに、こういうことを考えないようになる日のことを、「成人の日」と称するのではなかろうか。つまり、青臭いことを考えないようになる年齢に達したということである。

 

大人虎変(たいじんこへん)

人間としての力量・人格が日に日に新たになること。また、立派な人格者が王となり、天下を治める時には、虎の毛皮の縞模様のように、その方針がはっきりして明らかであることを言う。(真藤建志郎、四字熟語博覧辞典)

すぐれた賢者が、時の流れに合わせて、日に日に自己変革すること。または、すぐれた統治者の制度変革によって、古い制度が新しくてよりよい制度に改められること。変化や改革を見事にすることのたとえ。

易経」革卦より。「大人」は徳があって立派な人、「虎変」は虎の毛が美しく立派に生え変わることから。(四字熟語、https://idiom-encyclopedia.com/taizinkohen/

大人(おとな)になるということは、大人(たいじん)になるということではない。

大人(おとな)になるということは、ある特定の年齢に達したということに過ぎない。それは「決めごと」であり、ある事柄に関して、法的な権利義務が発生する年齢になったということに過ぎない。*1

 

大人(たいじん)は「賢者」であり、「王」である。「人格者」であり、時の流れに合わせて、「日々、新たになることができる人」である。「日々、新たになることができる人」の例えとして、「虎変」があげられている。

 

(令和の白ギャル)ゆうちゃみ

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https://news.yahoo.co.jp/articles/9a8cbfab3ba94e203a30a0d99ddb44136618c150

彼女の活躍ぶりは、Wikipedia(古川優奈)に詳しい。

彼女は、「大人になっても、世の中をハッピーにできる様にギャルマインドを普及してみんなを笑顔にしたいです!」と語っている。ギャル大人(ぎゃるたいじん)と呼ぶにふさわしいかも。(そういえば、一昔前「こりん星人」がいた)。

 

「大人虎変」は、「君子豹変」と同義である。こちらの方が四字熟語としてはよく知られている。*2

小人革面」という言葉も覚えておきたい。小人(しょうじん)は、革面(おもてをあらたむ)。…表面だけを改める。旧来のやり方やメンツにとらわれ、古いやり方や、いったん口にした自説にこだわってしまう。

小人(こども)ではなく、小人(しょうじん)である。大人(おとな)ではあるが、小人(しょうじん)である者が多い。君子の如く、相手の意見を取り入れたように見えて、実際には自説にこだわっている人が多い。

*1:今年(2022年)の4月1日から、成年年齢が20歳から18歳に引き下げになる。政府広報オンラインは、「18歳(成年)になったらできること」を5つ、「20歳にならないとできないこと(これまでと変わらないこと)」を5つあげている。さて、これは何でしょうか? 答えは、18歳から“大人”に! 成年年齢引下げで変わること、変わらないこと (2022/1/7) を参照。

この「成年年齢の引き下げ」には、何も問題はないのだろうか?

10分でおさらい!成年年齢引下げの問題点を知る|日弁連

www.youtube.com

*2:「虎」も「豹」も、「ネコ科」であり「ヒョウ属」である。