ここ2週間ほど、毎日、朝の散歩(ウォーキング)をしている。冷気が心地よい。頭がスッキリしてくる。
一日の始まり
ジョギングをしている人を見かけることがある。
歩道のゴミを拾っているおじさんがいる。
中学生が自転車通学をしている。
店は開店の準備をしている。
職場に向かう自動車が走っている。
道路沿いのカフェの駐車場に数台の車がとまっている。
…何の変哲もない朝の光景である。
「晴れ」と「曇り」
此の所、ほとんどが曇りの日である。しかし夜は明けている。ところどころに晴れ間がのぞく。
次の写真のような天気は、「晴れ」なのか、「曇り」なのか。
灰色の雲 (https://www.pakutaso.com/20220230047post-38762.html)
気象庁の説明では、
雨や雪といった降水現象がないときに、空全体に対する雲の量の割合から区別する。 雲の量が1割以下(0~1割)の状態を「快晴」、2割から8割の状態を「晴れ」、9割以上の状態を「曇り」という。
晴れ/曇りの判別…気象衛星観測による雲の有無等を推定した情報(高分解能雲情報)および日照時間の観測による前1時間日照率に基づき晴れ/曇りを判別する。気象衛星観測による雲の有無等の情報を取得できない場合は、前1時間日照率から判別する。
(https://www.data.jma.go.jp/yokohama/shosai/03-about/02-annai/01-qa.html)
雲の量が2割から8割の場合をひっくるめて「晴れ」と称するのはどうなんだろうか。適切な言葉が見当たらないということは、差異を気にしていない(感受性が無い)ということか。
私は散歩に出かける時、雨が降りそうかどうかを見る。空全体ではなく、西空をみて判断する。間違いなく降りそうであれば止めるが、「降るかもしれない」というときには傘を持って出かける。夜は明けているので、歩けば気持ちが良くなってくる。
雲の形、雲の色、雲の動き
子どもの頃を除き、ゆっくりと空を、特に「雲の動き」を眺めることは殆どなかったので、新鮮に映る。
先日、非常に面白い形の雲を見たので、写真を撮りたかったのだが、あいにくスマホを持ち合わせていなくて撮り損ねてしまった。しばらく様子を見ていたのだが、2~3分でその形が変わっていった。
科学者は、こういった現象を数式で表現するだろう。雲の動き(形・色を含めて)がどのような数式で表されるのか知らないが、上の写真のような雲の動きを数式で表現できるのだろうか。厳密に表現しようとすると、途轍もなく複雑なものになるような気がする。仮に、かなりの精度で表現できたとして、それは何を表しているのだろうか。
数式(モデル)は、雲の動き(形・色)を見ている人の心の動きまでは捉えられない、というか対象外である。しかし「私」にはそれが大事である。
「雲の上」と「雲の下」
「雲外蒼天」(うんがいそうてん)という言葉がある*1。「雲上蒼天」と言った方が良いと思うが…。
ともあれ、思考ドローンを飛ばして、雲の上に出てみよう。雲の下が土砂降りでも、雲の上は蒼天である。
雲の上に定位し、四次元の思考をめぐらしてみよう。
青いモーメント/志娥慶香
*1:
雲外蒼天…暗雲の外に出れば、蒼穹(そうきゅう、青空)は広く、暖かい。雲は様々な障害や悩みの意。困難を乗り越え、努力して克服すれば、快い青空が望めるという意味。(真藤建志郎、「四字熟語」博覧辞典)
史上最年少でのタイトル防衛と九段昇段を果たした藤井聡太棋聖が、扇子に記した揮毫(きごう)が「雲外蒼天」であるという。「強くなることで、盤上において今まで見えていなかった新しい景色が見えてくるかなと思うので、それを目指していきたいということを込めた」(藤井聡太)(https://www.sanspo.com/article/20211016-7TGTIHIY2RK4TGJJRAJMIBYIBQ/)