浮動点から世界を見つめる

「井蛙」には以って海を語るべからず、「夏虫」には以て冰を語るべからず、「曲士」には以て道を語るべからず

「グレゴリオ暦」と「気候」

卓上カレンダーを2023年分に置き換えていて、ふと気づいた。

今年の元日は、「日曜日」から始まっている。前回はいつだったか、次回はいつだろうか?

【問題】次回に、元日が「日曜日」となる「年」はいつか?

最初にこの問題を考え、その後、「二十四節気と七十二候」にふれる。(正月三が日は、こんなことを考えていた)

元日が「日曜日」の「年」

理屈抜きで、手っ取り早く求めるには、Excelの「日付関数」を使えばよい。

元日の年月日を並べ、weekday関数の値が1になるものが日曜日である。(1:日、2:月、……7:土)

しかし、「理屈」を知らず、こんなことを暗記しても面白いことは何もない。

では「理屈」はどうなっているか?

次の表は、年月日からシリアル値を求め、シリアル値から「曜日」を求めている。

Excelのシリアル値は、1900/1/1を1としている。1900/1/2は2、1900/1/3は3、……2023/1/1は44927である。言い換えれば、シリアル値44927を2023/1/1と日付表示している。(シリアル値が実体であり、これを西暦表示したり、和暦表示したりしている)・

1週間は7日なので、シリアル値を7で割る。剰余(余り)は0~7となる。剰余1:日曜日、2:月曜日、…6:金曜日、0:土曜日である。*1

ただ当初の【問題】に対する解法としては、いかにも初歩的な感じがする。私の求めたかったのは、例えば「2000年から2099年の間に、元日が日曜日になる年」を求める計算式であった。中高生なら解けそうな問題であるような気もするが…。(わかる方、コメントください)

問題の難しさは「閏年」にある。グレゴリオ暦は、閏年を次のように定める。

・西暦が4で割り切れる年をうるう年とする (ユリウス暦と同じ)。

・上記のうち、西暦が100で割り切れる年はうるう年としない。

・上記のうち、西暦が400で割り切れる年はうるう年とする。

400年で97回のうるう年があるので、合計日数は365×400+97日、これは7の倍数なので、400年後の同月同日は同じ曜日になる。(https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/A5B0A5ECA5B4A5EAA5AACEF1.html

ここで疑問が生じた。なぜ2月を28日とし、この月で調整するのか?

グレゴリオ暦の調整の仕方が最も合理的なのか? 「世界歴」という考え方があり興味深い(Wikipedia参照)。

しかし、その前に「1年」の定義は何か? 「1日」の定義は何か?  1年も1日も「時間」に関わる概念であり、同一の基準で定義されていれば、上記のような調整が必要ないのではないか。

但し、科学的(天文学的)知見に基づき合理的に定めたとしても、合意を得るのは難しい(文化的・宗教的等々の理由から)かもしれない。

「暦学」に興味がわいてきた。

 

二十四節気と七十二候

1年の季節の変り目を、24に区分したものが 二十四節気(にじゅうしせっき)、ほぼ15日間。 さらに3つに分けた期間、約5日が七十二候(しちじゅうにこう)である。

七十二候って何? 四季の移ろいと日本の気候一年図(https://www.beatstaff.com/post-289/

このデザインは素晴らしい。

字が読みにくかったら、回転させると良いだろう。ただ、自分が円周上の一点に居住していて、季節の巡りを体感するとしたら、円が反時計回りにならなければならないというのは、なにか奇妙な感じがする。時計回りに、春→夏→秋→冬となるのが良いような気がする。

ここでは、二十四節気と七十二候の内容をみるつもりはなく、24と72に区分して季節を表していることに注目したい。

1年が公転(円周上を1回転:360度)の日数だとすると、360日とするのがスッキリする。360÷4=90、360÷24=15、360÷72=5と割り切れて、季節感にマッチするような…。

【課題】1年を「360日」とすることのメリット、デメリットは何か?

 

北京冬季五輪の開会式が、2022年2月3日の夜に行われた。カウントダウンが二十四節気の映像と共に行われたという。

https://annbiyou.com/archives/3172

http://j.people.com.cn/n3/2022/0205/c94638-9953217.html

 

タイトルに「気候」を用いたのは、大気現象の意味ではなく、二十四節気の「」と七十二候の「」を結合したものである。それに季節の「」を先頭に持ってきて、「節気候」と覚えよう。

そこで、

「ある地域」(日本に限らない)の「いま」は、どの「節気候」に相当するのか?

を即答できれば、きっと楽しいに違いない。

*1:

1900/1/1のシリアル値は1であるが、これを7で割ると剰余は1である。それで日曜日かと思っていたら、他の資料では、月曜日である。どちらが正しいのか分らなかったが、これは1900年が閏年ではないにもかかわらず(100で割り切れるため)、1900/2/29が存在するものとしているためであり、Microsoftの計算がおかしい。これは当然Microsoftも認識しているが、あえて修正していない。このあたりの事情は、「【エクセルTips】存在しないはずの1900年2月29日について曜日の仕様と注意点、補正の方法を解説します」、「Excel では、1900 年が閏年であると誤って想定されています」参照。