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「井蛙」には以って海を語るべからず、「夏虫」には以て冰を語るべからず、「曲士」には以て道を語るべからず

COVID-19: 新しい生活様式? 余計なお世話だ!

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関するメモ(18)

緊急事態宣言解除後も、「新しい生活様式」が求められている。どういうものか? 「実践例」が、専門家会議の提言の別添資料にある。

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新型コロナウイルス感染症対策専門家会議「新型コロナウイルス 感染症対策の状況分析・提言」( 2020 年 5 月 4 日)(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00093.html

 

事細かに書かれている。余計なお世話だ!と言いたくもなる。とりわけ、「(3) 日常生活の各場面別の生活様式」には呆れる。庶民を愚弄するにもほどがある、といった感じである。「専門家」といった「権威」でもって発表するものだから、メディアもこぞってこれを順守している「善良なる市民」の映像を流している。

 

今回は、このうち「身体的距離の確保」(physical distancing)(社会的距離、social distance)について考えてみる。

「人との間隔は、できるだけ2m(最低1m)空ける」…これに医学的根拠はあるのだろうか。感染症専門家やWHOはこれを、「根拠」に基づいて推奨しているのだろうか。私は、これは「無症状のウイルス保有者による感染予防のため」と推測するが、「無症状のウイルス保有者による感染」の散発的な特殊事例ではなく、統計的に有意なサンプルをもって、この事実が証明されているのだろうか。もちろん「可能性」は否定できない。建築基準法が定める地震規模の想定をはるかに超える地震が東京を直撃する可能性はある。どこまでを想定するか。確率0.002%でも可能性がある(ちなみに、定期預金金利は0.002%)。「無症状のウイルス保有者による感染」についても同様である。どれほどの可能性をもって主張しているのだろうか。どの程度の感染力かも問題である。それとも無症状のウイルス保有者による感染リスク以外の理由があるのだろうか。

「無症状のウイルス保有者」は「患者」ではない。そういう人達にどう対処するのか。検査陽性の判定のみで隔離すべきなのだろうか。これをまともに論じた記事にお目にかかったことが無い(膨大な記事のごく一部しか読んでいないので、見逃している可能性は大であるが…)。

このような「身体的距離の確保=人を見たらコロナ患者と思え」という態度は、「検疫-隔離」や、「行動追跡」や、「コロナ患者の早期発見」といった「予防」に注力すべき責任を、庶民に転嫁しているものではなかろうか

 

ついでに言っておくと、政治家はよく「皆様のご協力のおかげ」と言うが、何も政治家(政府や官僚や知事)に協力しているわけではない。自分がコロナに感染したくないし、他人に感染させたくもないから、マスクや外出自粛をしているのである。カゼ症状が出れば、言われなくても外出自粛するし、やむを得ず外出しなければならない時は、マスクもする。悪化すれば医者にかかる。医者は必要と思えば検査をし、適切に対処する。こういう当たり前のことをするのに、なぜ仰々しく、緊急事態宣言を出し、その解除後も、「人を見たらコロナ患者と思え」というような「ご協力」をお願いするのだろうか。政治家の為すべきことは、さまざまな感染症やリスク対策とのバランスをとって、予防・医療体制整備、法整備をすることではないのか。

 

政府は、緊急事態宣言を出し、営業自粛要請・外出自粛要請したから、比較的に(外国と比べて)感染者や死者数が少なかったように喧伝しているようだが、何の根拠もない、牽強付会であろう。それとも何か科学的なデータでもあるのだろうか。但し、クラスター対策や保健所や医療関係者の努力は大いに評価すべきだろうと思う。

 

もう一つ気になった点を述べておくと、政治家や対策本部の面々は、二言目には「専門家の皆様のご意見を伺いながら」と言い、何か追及されたら「専門家の意見」に責任転嫁するような予防線を張っての言動が目立ったことである。彼らは何も間違ったことを言ってない。確かにその通りなのだが、政治判断するのに、専門家にいかなるデータを要求したかが大事な点であると思う。

 

家庭内では、「身体的距離の確保」は必要ないのだろうか。家族の誰かがコロナウイルスに感染している(無症状)かもしれないではないか。夫婦でも同様である。できるだけ2m(最低1m)空けていては、子どもは産まれない。少子高齢化がますます進む。

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https://abcnews.go.com/Health/Wellness/sleeping-relationship/story?id=22462763

 

潔癖症いう言葉がある。マスクの集団やソーシャル・ディスタンスの映像を見るにつけ、集団的な強迫性障害強迫神経症ではないかと疑う。


【必見!】不潔恐怖や加害恐怖、洗浄癖で苦しんでいる方へ これに気付けば、怖くない!強迫性障害で苦しんでいる方へ

 

不潔恐怖を抱くようになる原因はいろいろあろうが、今回のコロナに関して言えば、その原因は、専門家、政治家とメディアの煽り報道ではないかとの疑念を持っている。