浮動点から世界を見つめる

「井蛙」には以って海を語るべからず、「夏虫」には以て冰を語るべからず、「曲士」には以て道を語るべからず

2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

経済のグローバル化について

久米郁男他『政治学』(25) 今回は、第9章 国際関係における富の配分 である。本章の内容は、 第1節 国境を越える経済的交流の増大 経済的相互依存状況の進展(経済のグローバル化、高次元の政治・低次元の政治、ニクソン・ショック、石油危機、国際経…

「認知症」は、病気なのか?

長谷川寿一他『はじめて出会う心理学(改訂版)』(32) 今回は、第16章 脳損傷と心の働き の続きである。 運動野や感覚野に病変が存在すると、運動麻痺や感覚の障害など、入力・出力部分の機能が障害される。 連合野に病変がある場合には、損傷を受ける領…

写実絵画 もう一つの「自然」を描く

「写実絵画のブームが美術界で続いている」という。 写実絵画の世界は昨年、天皇・皇后両陛下の即位後初めての肖像画を、第一人者の野田弘志が手掛けたことで関心を集めた。…マーケットとしての写実絵画は、近年はバブル崩壊以降にじわり存在感を示し始めた…

先進医療 スウェーデンの医療システム改善

香取照幸『教養としての社会保障』(7) 今回は、第3章 日本の社会保障-戦後日本で実現した「皆保険」という奇跡 第6節 日本の社会保障の現状と評価(p.85~)である。 日本の社会保障制度は国際的にどう評価されているか わが国が実現してきた社会保障制…

自分たちになぞらえた自然(動物の行動)を利用して、自らを正当化する。

アルフィ・コーン『競争社会をこえて』(6) 今回は、第2章 競争は避けられないものなのだろうか 第3節 現実の自然状態 の続き(p.37~) である。 コーンの問いは、「動物の行動は、協力によって特徴づけられている。にもかかわらず、ホッブス[万人の万…

生命とは、子作り機械か? 物質の離合集散か?

山口裕之『ひとは生命をどのように理解してきたか』(14) 今回は、第2章 生物学の成立構造 第1節 「物質と生命」という区分 の続き(p.77~)である。 生命は増殖を目的とするという理解 自然選択説では、生物は「増殖を目的として構成された機械」である…

所有-処分-決定、稼げず金のない人は、病気になって死んでしまってもよい?

立岩真也『私的所有論』(24) 今回は、第4章 他者 第3節 自己決定 の第5項 「自己決定のための私的所有の否定」である。 立岩の言う「自己決定」とは、以下のようなものであると理解した。(2019/08/07 自分に関わることを自分で決めるなら、何も問題は…

ドローン戦争 - 戦争は会議室で起きている? (2) - 人生を知らない子どもたち

前回は、ドローンが、①私たちの生活に役立っているツールである、②私たちの生活を破壊しているツールである、という二面を見てきた。これは、まあ昔からある問題なのだが、誰かが根本的な解決策を提示しているのかどうか、私は寡聞にして知らない。そこで少…

ドローン戦争 - 戦争は会議室で起きている? (1)

2019年9月14日、サウジアラビアの石油施設が、無人機(ドローン=雄の蜜蜂)で攻撃された。イエメンのフーシ派は「10機のドローンで攻撃した」との犯行声明を出したが、イランの関与も指摘されている、という。中東情勢は、原油価格に大きな影響を及ぼし、私…

K-POP ダンス(2) 娘とおっちゃんのダンス

YYJT(25) 政治面での日韓関係悪化とは関係なく、来日するK-POPアイドル*1が多数いるようです。 IZ*ONEは、韓国と日本合同の女性アイドルグループ(韓国人9人と日本人3人の計12人)で、2018年10月29日から2021年4月までの2年6か月の期間限定で活動予定。 今回…