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井蛙には以って海を語るべからず、夏虫には以て冰を語るべからず、曲士には以て道を語るべからず

COVID-19:小括

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関するメモ(27)

ここで少し、頭の整理をしておこう。

今回のメモ(目次)

  1. COVID-19は、「ただの風邪」なのか?
  2. 共通認識を確認しよう
  3. クラスター対策
  4. PCR検査の大合唱
  5. コロナ強迫神経症
  6. 私の処方箋
  7. 「発症前の感染」、「無症状からの感染」をどう考えるか
  8. 分析情報の不足
  9. 小括

1.COVID-19は、「ただの風邪」なのか?

  • 「軽症」、「中等症」であれば、「ただの風邪」である。
  • 「軽症」、「中等症」から、「急速に」、「重症」に移行すれば、その時点で「危険な風邪」と呼ばれよう。
  • 「無症状」であれば、「ただの風邪」でもない。何も問題はない。
  • 「無症状」が、「軽症」、「中等症」に移行すれば、「ただの風邪」と呼ばれよう。
  • 「無症状」のウイルス保有者(正確には、「保有」しているのではなく、「存在」しているのだが、便宜的にこう呼ぶ)が、ウイルスを他者にうつしても、何も問題はない
  • うつされた人が、「無症状」であれば、何も問題はない
  • うつされた人が、「軽症」、「中等症」であれば、「ただの風邪」である。
  • うつされた人が、「重症」かつ「急性」かつ「呼吸器」に症状を呈するようになれば、「危険な風邪」である。
  • 「ただの風邪」であれば、定義により、「新型コロナウイルス感染症ではない
  • 「危険な風邪」であれば、定義により、「新型コロナウイルス感染症である
  • 新型コロナウイルス感染症」になるか否か(「ただの風邪」か「危険な風邪」か)は、うつされた側の問題である。

 

2.共通認識を確認しよう

  • さまざまな論点をめぐって、議論が錯綜している。
  • ほとんどの論者は、「高齢者(基礎疾患のある人を含む)は、重症化しやすく、死者も多い」という事実を認めているだろう。ここから何が言えるか?

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1週ごとに公表される厚労省新型コロナウイルス感染症の国内発生動向」より作表

上表で「新規」とは、2020/7/1~8/5の間の新規である。

 

  • 「治療」の観点からは、「年齢階級別死者数」に最も注目すべきである。
  • 「無症状者」から「重症者」まで、ごちゃまぜにして、よくわからない「感染者数」のみをとりあげて騒いでいるようでは、話にならない。
  • 話を進めて、「高齢者(基礎疾患のある人を含む)」と言うときの問題点を考えてみよう。
  • 「高齢者」といっても、様々な健康状態の人がいる。それらを十把一絡げにして対策を考えるわけにはいかない。(例えば、60代以上は外出禁止とか)
  • 「基礎疾患」と言っても、何を基礎疾患として捉えるかという問題が生ずる。
  • 恐らくここまでは大方の同意を得られるだろう。
  • 私は、漠然と、「自己治癒力」(免疫力)の低下が根本原因だろうと考えている。
  • だとすれば、「自己治癒力」(免疫力)を示す指標(医学的に根拠のある)を測定する必要がある。
  • SARS-CoV-2が「毒素」を出しているなら別だが、そうでなければSARS-CoV-2の存在は、契機(きっかけ)に過ぎず、「自己治癒力」(免疫力)の低下が根本原因だろう。
  • COVID-19の死因分析として、多変量解析は為されているのだろうか。要因の重みづけは重要なことではないのか?
  • いかなる病気で死のうとも、SARS-CoV-2の検査陽性でもって、COVID-19の死者としてカウントするのはあまりに非科学的ではなかろうか。
  • 世界各国のCOVID-19の死者の定義はどういうものだろうか。

 

3.クラスター対策

  • よく「感染経路不明が増えている」と言われる。「緊急事態宣言」発出のめやすの一つとなっているようだ。では感染経路とは何か?
  • Wikipediaによると、「感染経路は、感染を生じた個体や環境中に存在する病原体が、未感染の個体に到達して新たに感染を起こす経路をいう。病原体によっては複数の感染経路を介して感染を生じる場合もある。伝染病をはじめとした集団感染や院内感染の予防など感染管理上は病原体を突き止め感染源を割り出すことも重要だが、何よりも感染経路を絶たなければ終息は図れない」、「主要な感染経路は、接触感染、介達感染、飛沫感染エアロゾル感染、飛沫核感染(空気感染、塵埃感染)、唾液感染、経口感染、ベクター感染、血液感染、母子感染である」とある。
  • 「感染経路不明」というときの「感染経路」とは、Wikipediaが説明するような意味ではない。「感染源」でもない。おそらく、「どの検査陽性者の濃厚接触者だったか、クラスターと予想される場所(イベント等)にいったか」といった程度の意味だろう。つまりは濃厚接触者等を探し、効率的に検査陽性者の隔離ならびに重症者の治療をしようというものである。
  • 「感染経路不明」の割合が増えるということは、濃厚接触者等を探すことができなくなり、感染拡大を止めることができないということであり、ここに緊急事態宣言が出される。
  • 「感染経路不明」ということは、本人の申告に依存する限り、捜査権を持たない限りは、限界があることは明白である。それでも、かなりの程度、有効であったと評価できると思う。

 

4.PCR検査の大合唱

  • PCR検査の目的は何か。第1に「治療目的」であり、第2に「感染拡大阻止目的」である。
  • 治療目的」のPCR検査であれば、いささか検査精度が悪くても、誰も否定しないであろう。PCR検査は、治療のための様々な検査の一つである。(対症療法であっても、それなりの有効性はある)
  • 「検査を必要とする人」のためのPCR検査機器の精度向上や検査体制の整備充実は当然のことである。
  • 問題は、第2の「感染拡大阻止目的」にある。これは言い換えれば、「PCR検査陽性者の隔離施設への収容」である。(入院治療する者は含まれない)
  • 検査対象者は、①(感染地域からの)渡航者(空港や港湾での検疫)、②「検査陽性者」の「濃厚接触者」、③健常者である。
  • ①はSARS-CoV-2だけではない。検査陽性者は隔離収容される。病原体に応じて行動追跡も検討されるべきだろう。
  • ②の「濃厚接触者」は微妙である。第1に「検査陽性者」がどれだけ「うつす力をもっているか」、第2に「濃厚接触者」の症状の程度が問題である。これらのデータがなく「可能性」のみで、検査を強制し、陽性者を隔離収容することは問題含みである。(隔離収容は、社会生活の破壊となる危険がある)
  • ③「感染地域」の健常者に限定するといっても、地域の画定が問題である。小は例えば「歓楽街」、大は「世界全体」となるだろう。
  • 安心のためのPCR検査」は、誘い水である。「検査陽性」になることを考えていない。「検査陽性」になれば、「隔離施設への収容」となるのである。それは「社会生活の破壊」となる危険性大である。

 

5.コロナ強迫神経症

  • 一部の(マスメディアに登場する)感染症学者や医師の「煽り」、それに乗っかったメディアの「煽り」、それに乗っかった政治家の「煽り」。
  • 彼らは「煽り」とは考えていないだろう。本当に感染症をなくしたいという「善意」か、あるいは、権力者の「力の発揮」の絶好の機会と考えているか・
  • いずれにせよ「善良な庶民」は、その煽りによって、「コロナ強迫神経症」(コロナ恐い、コロナは敵だ、コロナは絶滅しなければならない)になっている。更には、PCR検査を受けて、もし陽性なら「早期治療」を受けたいと思っている(隔離収容されることを考えもせず)。
  • 「コロナ強迫神経症」患者は、政治家のリーダーシップに期待する。政府は信用ならず、都道府県知事の「政治力」に期待する。
  • 都道府県知事をはじめとする政治家は「善意」なのかもしれないが、集団的浅慮に陥っていないか。
  • 野党や東京都医師会が、PCR検査拡大論(隔離収容化推進論)を唱えることを危惧する。
  • エコー・チェンバーに風穴をあけねばなるまい。

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「ウイルス気にして頻繁手洗い」30代女性の“強迫感” (2020/4/16、毎日新聞

 

6.私の処方箋

  • 私は、「善良なる庶民」がとるべき対策は、風邪の疑いが生じたときと同じであると考えている。
  • 通常、軽い風邪なら、医者にかからずとも数日間で治る。(これを「風邪は人にうつせば治る」という)
  • 数日間を経過しても治らなければ、医者にかかる。医者は(COVID-19を含む)さまざまな病気の可能性を考えて、必要な診察、必要な検査、適当と思われる処置をする。これで良いではないか。
  • COVID-19も風邪の一種なのに、なぜ特別扱いするのか分からない。(普通の風邪も「感染症」である)
  • 風邪をひいたり、体調が悪かったりすれば休む。自宅で静養する。外出自粛など言われなくても休む。当然のことではないか。こんなことを政府や都道県知知事から言われなければ、「休みもせず」「出歩いたり」すると思っているのだろうか。「善良なる庶民」をバカにしているとしか思えない。

 

7.「発症前の感染」、「無症状からの感染」をどう考えるか

  • 「発症前の感染」、「無症状からの感染」があるから、「外出自粛せよ」とか「マスクをせよ」とか、「新しい生活様式」とか言わなければならないのだ、と反論するかもしれない。
  • 「風邪はうつるもの」だと割り切ったらどうか。
  • 「1.COVID-19は、「ただの風邪」なのか?」で書いたことを、思い起こしたい。結論は、<新型コロナウイルス感染症」になるか否か(「ただの風邪」か「危険な風邪」か)は、うつされた側の問題である。
  • 言い換えれば、自己治癒力(免疫力)の問題である。

 

8.分析情報の不足

  • マスメディアの報道は、分析的な情報が少ない。
  • たぶんどこかですぐれた分析情報が発信されているのだろうが、なかなか伝わってこない。
  • 政策論争はともかく、科学的な議論(見解の相違と一致点)が、なかなか伝わってこない。(ここで「科学」というのは、「感染症学」だけではない)
  • 私が知りたいと思っているのは、「累計4万数千件の検査陽性者のカルテ分析」である。つまらない予測モデルの構築よりは、有意義な知見が得られるのではないかと思う。専門家なら、この手の分析はお手のものだろう。

 

9.小括

  • これまで述べてきたことに誤りがあれば訂正するが、さもなければ、次のように言ってよいだろう。(限られた情報からの小括)
  1. 「無症状」の人は、検査陽性であろうがなかろうが、大手をふって出歩いてよい。飲食店に行って大騒ぎして良い。他人にうつしても気にする必要はない。(但し、有症状の人が、自宅療養するのは当然)
  2. 自己治癒力(免疫力)が低下しているのではないかと思っている人は、気を付けなければならない。これはCOVID-19に限った話ではない。無数にある病気に対して、自己治癒力(免疫力)維持が最大の対策である。
  3. それでも、老化に伴い、自己治癒力(免疫力)は低下する。それは致し方ないことである。
  4. 「無症状」から「軽症~重症」ごちゃまぜの「検査陽性者」を「感染者」として報道することは「脅し」である。
  5. PCR検査を拡大して、陽性者をあぶりだし、「隔離収容」することの危険性(社会生活の破壊)を認識すべきである。
  6. 「コロナ強迫神経症」の治療が必要である。エコー・チェンバーに風穴をあけよ。
  7. 科学的な分析情報を報道せよ。特に「累計4万数千件の検査陽性者のカルテ分析」