浮動点から世界を見つめる

井蛙には以って海を語るべからず、夏虫には以て冰を語るべからず、曲士には以て道を語るべからず

COVID-19:4つの自由

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関するメモ(78)

※ 当ブログのCOVID-19関連記事リンク集 → https://shoyo3.hatenablog.com/entry/2021/05/06/210000

私が注目している尼崎の「町医者」長尾和宏のYouTube動画が3本削除されたという。*1

YouTubeは、「誰もが発信できるオープンなプラットフォーム」と言われるが、どのような場合に、どれ位の動画を削除しているのだろうか。

 

YouTubeガイドライン違反により削除されたチャンネル及び動画の件数

f:id:shoyo3:20210628184755j:plain

https://transparencyreport.google.com/youtube-policy/removals?hl=ja&content_by_flag=period:2021Q1;exclude_automated:all&lu=content_by_flag

この削除理由をみれば、ほとんどの人がこれは削除すべきだと思うだろうが、もう少し詳しく見ていこう。

 

YouTubeガイドライン

ガイドラインでは、YouTube で許可されること、禁止されることが定められており、動画、コメント、リンク、サムネイルなど YouTube プラットフォーム上のあらゆる種類のコンテンツに適用される」のだが、

詳細は、下記各項目のリンク先で説明されている。(https://www.youtube.com/intl/ALL_jp/howyoutubeworks/policies/community-guidelines/

 

COVID-19(新型コロナウイルス感染症)関連の誤った情報に関するポリシー

深刻な危害を及ぼす可能性のある COVID-19 に関するコンテンツは YouTube で許可されていません。

YouTube は、地域の公衆衛生当局や世界保健機関(WHO)が提供する COVID-19 に関する医学情報と矛盾する、医学的に誤った情報を拡散するコンテンツを許可していません。これは、以下の情報に関するコンテンツが WHO や地域の公衆衛生当局のガイダンスと矛盾する場合に限られます。

  • 治療
  • 予防
  • 診断
  • 感染
  • 社会的距離と自己隔離のガイドライン
  • COVID-19 の存在

注: 世界または地域の公衆衛生当局の COVID-19 ウイルスに関するガイドラインが変更された場合、それに応じて YouTube の COVID-19 に関するポリシーも変更されます。このポリシーは 2020年5月20日に公開されました。

https://support.google.com/youtube/answer/9891785?hl=ja&ref_topic=9282436

YouTube は、このポリシーにより、以下のいずれかの内容を含むコンテンツを投稿しないように言っている。

  • 治療に関する誤った情報
  • 予防に関する誤った情報
  • 診断に関する誤った情報
  • 感染に関する誤った情報
  • 社会的距離と自己隔離に関する誤った情報
  • COVID-19 の存在を否定するコンテンツ

https://support.google.com/youtube/answer/9891785?hl=ja&ref_topic=9282436

上記の説明や具体例が挙げられているが、引用は省略する。

 

何が問題か

前項引用で赤字にした部分、「地域の公衆衛生当局や世界保健機関(WHO)が提供する COVID-19 に関する医学情報と矛盾する、医学的に誤った情報」というところが問題であると考える。(日本の場合、「地域の公衆衛生当局」がどこを指すのかよく分からないが、厚生労働省あたりか?)

これでは、公衆衛生当局やWHOの医学情報が正しくて、公衆衛生当局やWHO以外の個人や組織(学者、医療者等の)が公表する異なった医学情報は誤りであるとされてしまう。これは表現の自由を脅かすものであり、YouTubeが掲げている価値観に反するものではないか。(「情報にアクセスする自由」や「機会を得る自由」や「参加する自由」をも脅かす)

YouTube の価値観は、YouTube のあり方を定義する 4つの自由に基づいています。

表現の自由…すべての人が自由に発言し、意見を交換し、率直に対話できるべきであり、また、創造的自由は新しい意見や表現形式、可能性につながるものであると YouTube は考えます。

情報にアクセスする自由…すべての人が、オープンな情報に簡単にアクセスできるべきであり、また動画は、教育や理解形成の場をもたらし、世界中の出来事を規模の大小にかかわらず記録できる強力なツールであると YouTube は考えます。

機会を得る自由…すべての人が、自分を表現できる機会を持ち、ビジネスを構築し、自分が思い描く成功を手に入れることができ、また、何が人々の心に響くかということを既存の価値観によってではなく自分たちで決めることができるべきだと YouTube は考えます。

参加する自由…すべての人が、サポートしてくれるコミュニティを見つけ、障壁を取り除き、国境を越え、同じ関心や情熱の下に集まることができるべきだと YouTube は考えます。

https://www.youtube.com/intl/ja/about/

異なった見解に対しては、いきなり排除(動画削除)するのではなく、対話を求めるべきであり、対話を拒否した場合にのみ、しかるべき手続きをとるべきである。

f:id:shoyo3:20210628185531j:plain

香港の裁判所は12月2日、公安条例違反に問われていた民主活動家の黄之助(ジョシュア・ウォン)さんに13.5カ月、周庭(アグネス・チョウ)さんに10カ月、林朗彦(アイバン・ラム)さんに8カ月の量刑を言い渡した。https://www.amnesty.or.jp/news/2020/1204_9029.html

 

長尾和宏の削除された動画をニコニコ動画(脚注1)で視聴したが、削除理由がよく分からない。

長尾は再審査請求を出したが、

YouTube チームによる慎重な審査の結果、お客様のコンテンツは誤った医療情報に関するポリシーに違反していると判断されました。(http://blog.drnagao.com/2021/06/post-7617.html

先に見たように、「地域の公衆衛生当局や世界保健機関(WHO)が提供する COVID-19 に関する医学情報と矛盾する」ということなのだろう。

長尾だけでなく、他のYouTube投稿者の動画も削除されたという話を聞く。

YouTubeは、自らの価値観を否定しているのではなかろうか。