浮動点から世界を見つめる

「井蛙」には以って海を語るべからず、「夏虫」には以て冰を語るべからず、「曲士」には以て道を語るべからず

人口減少社会を乗り切る…

香取照幸『教養としての社会保障』(33)

本書の付章は、[提言]人口減少社会を乗り切る持続可能な安心社会のために である。

 

日本の将来推計人口(平成29年推計)人口ピラミッドの推移 *1

国立社会保障・人口問題研究所(https://www.ipss.go.jp/index.asp

 

香取は、(家族政策・子ども政策については既に述べたとして)本章では、年金と医療・介護について述べている。

社会保障」の問題は、いつの時代にも議論の多い難しい問題なので、私はできるだけ多くの意見を知っておきたいと思う。そこで、今後は別のテキストにあたることとし、今回で、香取照幸『教養としての社会保障』の読書ノートを終了することにする。

 

今後参照することがあるかもしれないので、本章の目次だけあげておこう。

第1節 年金と雇用

  1. 年金と雇用を一体とした制度設計…就労期間の延長~退職年齢の後ろ倒し、年金受給開始年齢の弾力化、高齢期の雇用・所得保障と世代内所得再分配
  2. 雇用の流動化に対応した現役世代の安定的・良質な雇用保障…若年雇用対策、女性の就労継続支援~保育サービスと育児休業の一元化、障碍者雇用・母子家庭の母親の就労支援
  3. 被用者保険の適用拡大…「身分」を無くし、「排除される者」を作らない制度
  4. 雇用調整重視から人材育成重視への政策転換

 

第2節 サービス保障-医療、福祉、介護

  1. 改革のポイントと方向…高齢者層の高齢化、実体ニーズに対応した供給の効率化
  2. 我が国の医療・介護サービス提供体制の特色
  3. 医療介護提供体制の改革…病院機能の高度化・最適化、資源の集中投入、地域における医療・介護サービスのネットワーク化、施設完結から地域完結へ、地域包括ケア体制の整備(医療・介護・福祉の一体的提供)、専門職種間の機能・役割分担の見直しと協働体制の整備
  4. サービスを支える人的資源とインフラの整備…①人的資源の確保、②物的基盤の整備、③事業運営・経営面からのネットワーク化
  5. 診療報酬体系・介護報酬体系の改革
  6. 予防・健康づくりの意味
  7. 短期的な改革-負担と給付の見直し…能力に見合った負担、給付の重点化

*1:人口減少社会については、下記参照。

shoyo3.hatenablog.com

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